| 【MyFavoriteMusicianⅡ】 |
| （51)イケちゃってる福山雅治 |
| 彼の名前を初めて知ったのは、2004年頃であろう。 Ｈ養護学校に勤務して５年目、インターネットの草創期である。 2002年にマイホームページを起ち上げた私だが、当時は「通信カラオケ」にハマっていた。 と言っても、現在のようなスマートなものではない。 「ＳＩＮＧる」というソフトで、リストから気に入った曲をＭＩＤＩファイルで有料ダウンロードし、それを再生するもの。ＭＩＤＩ形式自体がマイナーになってしまった今では、ＷＩＮＤＯＷＳ７で辛うじて使えてる状態。それでも、何回やっても無料だから現在もヘビーユーザーである。 その年、「桜坂」という彼の曲がチャートに駆け上がった。（何となく雰囲気がいいなあ）と思った私は早速ダウンロード。 ♪桜坂 君よずっと幸せに 風にそっと歌うよ 愛は今も愛のままで （中略） 君がいた 恋をしていた 君じゃなきゃダメなのに ひとつになれず （後略） 彼の曲のいいところは、高音キンキンの若手歌手が多い中で、貴重な低音派であること。だから、キー調節しなくても歌うことができる。カラオケでなくとも、ＣＤと一緒に口ずさめる。 もっとも、福山雅治という人物には長く関心がなかった。 いろいろと彼の側面が見えてくるのはもっと先の話になる。 1969年長崎市に生まれる。学年としては私と13違い。と言うことは、Ｓ高で初めて担任した学年と同じになる。彼らももう50代半ばになるわけだ。 中学生の頃はバンドを組んだりしていたらしい。 だが上京して下積み生活の後、彼がデビューを果たしたのは「俳優」としてであった。 まあ、稀代のイケメンだから当然とも言えるが、私が俳優としての彼を認知したのは、2007年頃からの「ガリレオ」シリーズである。あいにく断片的にしか視ていないのだが、単にイケメンというだけでなく、理知的でありながら遊び人としての雰囲気も漂わせる男だな、と感じた。 もちろん、女性人気は圧倒的で、彼が吹石一恵と結婚したときには「福山ロス」症候群が全国的に拡がったという。 まあそこはさておいて、歌手としての彼を再認識するきっかけになったのは、2011年に飛ぶ。 ♪家族になろうよ 100年経っても好きでいてね みんなの前で困らせたり それでも隣で笑ってくれて 選んでくれてありがとう （中略） いつか父さんみたいに大きな背中で いつか母さんみたいに静かな優しさで どんなことも越えてゆける 家族になろうよ （後略） この曲には私も心をわしづかみにされてしまった。 ある番組で視たフィリピン人女性が、この曲が大好きだと語っていたが、まさにこの曲で語られているのが、「アジア人的家族観」である。 欧米人、とくに「男らしさ」とか「女らしさ」とかいう概念を認めないフェミニスト連中には決してウケない価値観であると思う。 その翌年、私は某福祉施設での「現場実習」に臨んでいた。教師にとって鬼門の「アウェーゲーム」である。引率した生徒と一緒に福祉施設での生活を体験するわけだが、その「朝の会」で、 突然こんな曲がかかった。いや、「ラジオ体操第一」じゃねえし。 ♪生きてる生きてく 不思議なものだ 子供のころは 大人になんてなれないのに 大人になれば「ときめく」だけで いつでも子供になれる （中略） こんな僕の人生の いいことやダメなことが 100年先で頑張ってる遺伝子に 役に立てますように いまを生きてる （後略） この曲に合わせて自由に踊りなさい、というリクエストにはちょっと反応できなかった。生徒さんも同様みたいで、キョトンとしているだけだったが（笑） 特に好きな曲というわけではないのだが、「100年先の遺伝子」に言及しているところが彼らしいのかな・・・と感じた。 信仰心などこれっぽっちもない私だが、今の自分を支えてくれているご先祖様の遺伝子にはつくづく感謝している。私のよい遺伝子は息子や孫にはあんまり伝わっていないのが残念だ。（涙） （なお、この文章はずっと以前に「新孤島通信」で書いたものだが、うっかりＨＰへの掲載を忘れていた。よって急遽アップすることにした。） |
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