| 【MyFavoriteMusicianⅡ】 |
| （56）奇跡の声・元ちとせ |
| 全く、日本には女性アーティストが珠玉のように光りきらめいている。この後も取り上げたいアーティストが目白押しである。男性陣ももうちょっと頑張ってほしい。 今回は奄美大島の星、元（はじめ）ちとせを採り上げる。 「民謡出身の歌手」が最近注目されているが、彼女もその一人。 とにかく声質がユニークかつ真似のできないボリューム。 最初に聞いた曲は「ワダツミの木」だったと思う。 「わだつみ」と聞けば学徒動員の「聞けわだつみの声」を連想してしまう私。え、お前戦後生まれのはずだろ、とツッコまないでほしい。これでも反戦世代であるのだ。 感じで書くと「海神」らしいから、これはまあ琉球の海と関連しているのだろう。 今にもかすれそうな苦しそうな発声でありながら、とことん高音まで歌いきる。「奇跡の歌声」と称せられる所以である。 ♪ 赤く錆びた月の夜に 小さな舟をうかべましょう うすい透明な風は 二人を遠くに遠くに流しました （中略） 星に花は照らされて 伸びゆく木は水の上 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて 優しく揺れた水面に 映える赤い花の島 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて この名曲と双璧とも言えるのは、何と言っても次の曲 ♪ 失くした羽を探し続けても もう 何処にもないんだよ あなたが時間を止めてしまっても ねえ、星は動いている 言葉も祈りも風船も花束も届かない 千の夜と千の昼を超えて 溢れる光の銀河を渡る夢 草木に埋もれて忘れ去られた 崩れた塔の上で何を見てる （以下略） どちらも上田現さんの作詞作曲。まことに現世を超越した幻想的な歌。どういう人か、関心のある人は調べて下さい。（手抜きで申し訳ない） 1979年生まれだから、僕より二回りも下なのだが、ベテランの風格を感じる。 テレビで一度だけ視たことあるが、普通に気さくな姉さん、という感じだった。 オリジナル曲はもちろん、他のアーティストのカバーも平気でやってしまう。 まあ、あの歌唱力をもってすれば朝飯前か。 わが専門の生物学関連で言えば、「羊のドリー」なんて面白い歌もある。 ドリーが何者か分からぬ人は、マイHPの「環境教育研究会」中の「生物多様性について」という文章が参考になろう。 結婚して二児の母。奄美大島在住中。 その風土の中にいてこその値打ち。東京には似合わない。 |
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