| 【MyFavoriteMusicianⅡ】 |
| （13)好感度の平原綾香さん |
| この人、既に取り上げたと勘違いしていた。それくらいじゃじゃモルの中でのランキングは上位に入る。 彼女のメジャーデビューは2003年、「Jupiter」の大ヒットだった。 クラシックに造詣のある方ならご存知と思うが、この曲はホルストの組曲「惑星」の中にあるメロディである。 これに日本人作詞家が歌詞をつけた。歌詞の一部には綾香さん自身の言葉も含まれているらしい。 元々のメロディが、ある意味日本風を感じないでもなく、それがヒットにつながった要素の一つだと思う。 古い例だが、ドボルザークの「遠き山に日は落ちて」、あれも日本風の旋律だった。 彼女は、音楽一家の出身で、音大卒業、専門がサックスであったことを今回知った。 学園祭のミュージカルで歌ったのをきっかけにその歌唱力を注目されデビューに至った。 その駆け出しの頃、テレビの音楽番組に出ていたのをたまたま視ていた。もう一人、若い女性と一緒に出てインタビューの後、歌を披露していたのだが、もう一人が誰であったかは忘れてしまった。 そのときの第一印象がとても良かったので、未だに記憶に残っている。真面目かつ控えめ、昨今のアイドル歌手とはひと味もふた味も違っていた。 彼女はときどき、「おっさん声ですみません。」などと自虐するが、確かに女性の割に地声は野太い声ではあるものの、高い声も出て音域は広い。なお且つ表現力が豊かで、スローバラードを歌わせたら他に類を見ない情感を醸し出すことができる。いわゆる「絶唱型」（MISIAなど）とは一線を画しているのである。 2006年にリリースした「誓い」が、彼女的にも私的にも大きなエポックとなった。 ♪ 願いを込めた流れ星が夜空を駆けてく 目指した場所までは遠くてため息こぼれる たしかな想いは届くはず 胸に誓うよ 永遠に果てしない道も 乗り越えて行くと たどり着くまで そのときまではずっと あきらめないから （中略） 重ねたその手には 光り続ける誓いを トリノ五輪のテーマソングだった。 トリノ五輪と言えば、日本勢が全般に不振の中で、荒川静香が女子フィギュアで唯一金メダルを獲ったのを憶えておられるだろう。 この年、私は念願のキリマンジャロに挑戦した。登頂を果たして帰国後、編集した「哀愁のキリマンジャロ」。そのトップページのテーマソングにもこの曲を選んだ。このことも忘れられない思い出だ。荘厳なその歌詞とメロディは、まさに大イベントを飾るにふさわしいものだ。 個人的に好きな曲に、「夢暦」がある。 ♪ おどけ上手の君がそんな目をするから あまのじゃくの私はほら、うまく泣けないまま いつもと同じ窓辺・・・二度とは来ない午後 合図のベル響き 背中押されドアを出る 白い頁 ためらう指 誰かめくって夢暦 重ねた文字 色褪せても刻んだ日々をつないで （後略） 男女の別れを綴った歌だが、卒業式の歌に読めないこともない。 引き出しの奥にしまった 言えずじまいの一言。 そう、僕にも経験が・・・ 数年前に結婚のニュースが流れてきた。結婚して残念、と思う人もいれば、こちらまで幸せに感じる人もいる。彼女の場合は後者である。 その人間性のすばらしさからか、各種イベントに引っ張りだこである。 ニューミュージック界ではさだまさしと親交が深く、中島みゆきなどともコラボしている。 今後も息長く歌い続けてほしい、そう願うばかりだ。 （次回は吉田たくろう、行ってみるか？） |
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