| 【MyFavoriteMusicianⅡ】 |
| （93)同級生の新御三家 |
| 元祖・御三家は橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦。このうち、橋幸夫はテレビショッピングのCMなどに元気に出演している。西郷輝彦は３年ほど前に死去した。舟木一夫はまだご存命？らしい。 今回取り上げるのは、新・御三家である。 西城秀樹、郷ひろみ、野口五郎。 何故ことさらに取り上げるのかというと、この三人は僕と同い年だからだ。やはりどうしても親近感を感じてしまう。活躍のニュースを聞くと、どこか嬉しくなる。妙なものだ。 ただ、西城秀樹だけは７年前にこの世を去ってしまった。 彼は広島生まれ。少年期はバンドマン志望であった。高校からはリードボーカルとして活動し始める。1973年、「情熱の嵐」が初ヒット。翌年、「傷だらけのローラ」で人気を不動のものにする。 1979年にリリースした「YOUNG MAN」は彼の代表作となった。Y・M・C・Aのポーズは同世代ではなくても、よく知られているのではないだろうか。元々ビレッジ・ピープルのヒット曲だったもののカバー、実は同性愛を賛美した曲で、Y・M・C・Aはその隠語である。だが、彼の歌唱にはそんな隠微な匂いは全くなく、文部省唱歌にしたいくらい学校現場にも普及した。 一番好きな曲はと訊かれれば、1978年の「ブルースカイ ブルー」を挙げたい。 ♪ あのひとの指にからんでいた ゴールドの指輪をひきぬき このぼくとともにあるいてと無茶をいったあの日 おそれなどまるで感じないで はげしさが愛と信じた （中略） 青空よ 心を伝えてよ 悲しみはあまりにも大きい 青空よ 遠い人に伝えて さよならと チューリップがこの前年に「ブルー・スカイ」という曲をリリースしている。もちろん歌詞もメロディも違うのだが、コンセプトはとてもよく似ている。「青空」はときとして「悲しみ」の象徴であるらしい。 そう言えば、シモンズの「恋人もいないのに」もそんな歌詞だった。僕はそれにはあまり共感できず、青い空を見ると、失恋の痛みも和らぐような気がするのだが・・・ 三人の中で最も男臭く、カッコいい人だった。晩年は脳梗塞との闘病だったようだ。芸能人はしばしば生活が破天荒で、それゆえ命を縮める。「カッコいい男」には規則正しい生活は似合わないのかも知れないが・・・カッコよくなくてよかった。（笑） 野口五郎は岐阜県生まれ。「ちびっ子のどじまん」の出身である。 1971年に「青いリンゴ」がヒットしてアイドル歌手としての地位を確立する。 1974年の「甘い生活」に続き、「私鉄沿線」が大ヒットし、スターダムにのし上がる。 ♪ 改札口で君のこと いつも待ったものでした 電車の中から降りて来る 君を探すのが好きでした 悲しみに心とざしていたら 花屋の花も変わりました 僕の街でもう一度だけ 熱いコーヒー飲みませんか あの店できかれました 君はどうしているのかと 曲のタイトルからして、お洒落でシティーライフ感に充ちている。 「むさし野詩人」なんて、聴く前に好きになりそうだ。（笑） どこかで既に書いているが、彼の芸名は、「野口五郎岳」から来ている。「黒部五郎」とどちらか好きな方を選べと言われ、少しでも標高の高い方にしたという。僕なら三百名山の野口五郎より、二百名山の黒部五郎にしたかも知れない。ちなみに野口五郎はゆったりした穏やかな山であり、黒部五郎は急峻で息の切れる山だ。 あるドキュメンタリー番組で、野口五郎が自分の芸名の由来にもなった野口五郎岳が見える唯一のスポットに車で出かけるというシーンがあった。何と、そのときはガスって山は見えなかったのだった。 野口さんよ、体力に自信がないのかも知れないが、どうせなら野口五郎に自分の脚で登ってみるべきだ。そして、野口五郎小屋に泊まったら、小屋にとっても自分にとっても凄くいい記念になるはずである。一流芸能人たるもの、それくらいのサービス精神がなくて、どうする。 あのコロナ禍の中、肩にザックずれを起こしながらも何日もかかって制した野口五郎を思い出した。山頂では青年と出会い、「お父さん」と呼ばれた。（笑）野口さん、ガイドは無理でも、同行ぐらいはいたしますよ。 郷ひろみは福岡県生まれ。調べてみたら、何と父親は僕と同じく国鉄職員だった。それが理由ではないが、新御三家の中では一番同い年を意識してしまう人である。 彼が1972年、「男の子、女の子」でデビューしたとき、正直言って「気持ち悪い奴が出てきた。」と思った。原田真二や稲垣潤一にも感じたのだが、歌声が妙に鼻にかかってオカマっぽいのである。 最近ではもう慣れてしまったが、私以外の人にも第一印象を訊いてみたい気がする。 フォーリーブスの弟分としてジャニーズ系の出身である。堀越高校に通うときの弁当はジャニー喜多川に作ってもらっていたという。変な想像は・・・しないことにしよう。 主なヒット曲は 1974年 よろしく哀愁 1978年 林檎殺人事件 1981年 お嫁サンバ 1982年 哀愁のカサブランカ 1984年 二億四千万の瞳 1999年 GOLD FINGER’99 このうち僕がカラオケでもよく歌うのは「哀愁のカサブランカ」である。外国曲のカバーだが。 ♪ 抱きしめると いつも君は 洗った髪の匂いがした まるで若すぎた季節の香りさ 結ばれると信じてた （中略） 風吹く胸が さがしてる 君のため息 ぬくもり Please come back to me もう二度と あんなに誰かを愛せない この曲、キーがものすごく高い。あのXJAPANですら－6なのに、この曲は－8でないと歌えない。 聴いているだけではそんなに高いとは感じないのに・・・僕の耳が悪いのか・・・ 一々書かないが、女性遍歴がすさまじい。自分の曲の中でも堂々と「不倫したい」と歌うくらいだから。不倫や離婚を繰り返してもあまり非難の声を聞かないのは彼の「人徳」なのか・・・ 実際には何もしていないのに、「噂」だけで陰口をきかれる誰かさんとは大違いだ。（涙） まあ、いつまでも同年のシンボルとして元気に活躍してほしいものである。僕も及ばずながら頑張るわ。 （次はCaｒpentersいってみるよ） |