| 【MyFavoriteMusicianⅡ】 |
| （26)村下孝蔵、惜早逝 |
| 男なら誰しも、学校時代に「憧れのマドンナ」がいたのではないだろうか。 自分自身振り返ると、小学校時代に３名、中学校時代に２名、高校時代に１名の名前を思い浮かべる。え？二股、三股かいって？同時には二人愛していないのだ。年齢と共に好みが移り変わっている、とまあそういうことだ。 村下孝蔵最大のヒット曲、「初恋」はその心情を描写した名曲である。 ♪五月雨は緑色 悲しくさせたよ 一人の午後は 恋をして淋しくて 届かぬ思いを暖めていた 好きだよと言えずに 初恋は ふりこ細工の心 （中略） 放課後の校庭を走る君がいた 遠くで僕はいつでも君を探してた 浅い夢だから 胸を離れない ちなみに、この歌のモデルとなった女性と、村下はＴＶ番組で再会したそうだ。 高校であるクラスを担任したときのこと。 そのクラスにも「マドンナ」がいた。 Ｍさんはまさに「シュッとした」清楚な娘。 僕が担任通信に連載した「神鉄哀歌」をいたく気に入ってくれ、たびたび感想をいただいた。 （この「神鉄哀歌」はマイＨＰの「担任通信」に掲載している。） なお、三者面談で会ったお母さんもやはり美人だった。 彼女が大学受験のとき、その頃の慣例であった「二次試験激励」に、私は意図的に彼女の受験大学を希望して出かけた。 ポットにお湯を入れて持って行き、受験生達にお茶をサービスしたのだけれど、それを彼女はとても喜び、「合格したら絶対学校にお礼に行く」と言ってくれた。 残念ながらその入試は不合格、彼女は一浪してワンランク上の大学に合格するのだが・・・ 後日新開地駅でバッタリ出逢ったとき、浪人（予備校）生活は結構愉しいと語っていた。 彼女は僕にとってもマドンナであったのかも知れない。 その彼女が大ファンだと言っていたのがこの「村下孝蔵」。 上のヒット曲は当時から知っていたけど、その後追尾することもなく・・・ 彼の訃報を聞いたのは、21世紀を目前にした1999年。ノストラダムスがらみの家庭内ゴタゴタがあって、私自身も心乱れていた頃だった。何でも、「初恋」リリースの頃からあまり体は丈夫ではなかったらしい。 古い動画を視ると、かなり肥満体だったようで、それでも柔和な笑顔を振りまいていた印象。 音楽的には「フォーク」と「ニューミュージック」の狭間でもがき苦しんでいたようだ。 結局、その後は「初恋」ほどのヒット曲には恵まれなかった。 最近、「初恋」と同年にリリースされた「踊り子」という曲が気に入ってカラオケで練習している。 Ｍさんに一度聴いてもらいたいな、などと妄想する私はダメ男だろうか・・・ ♪答を出せずにいつまでも暮らせない バス通り裏の路地 行き止まりの恋だから 何処かに行きたい 林檎の花が咲いている 暖かい場所なら 何処へでも行く （中略） つまさきで立ったまま 僕を愛してきた 狭い舞台の上で ふらつく踊り子 若すぎたそれだけが すべての答えだと 涙をこらえたまま つまさき立ちの恋 （この原稿も以前に「新孤島通信」に書いたままアップをうっかりしていました。村下さん、ごめんなさい。） |
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